
Cinemage 概要
Cinemage は「ペアになったティント(色味)」というコンセプトを中心に設計されています。これらのティントの色相や強さ、そして互いの関係性は、二重の色相リングとペアリングスライダーからなるオンスクリーンコントロールで調整します。
色相と彩度は中央のティントリングで操作します(現在の色相は白いラインで分かりやすく表示されます)。リングを中心から外側へ引き出すほど、ティントの強さは増していきます。
2つの色相がどのように組み合わさるかは、色相リングの下にあるペアリングスライダーでコントロールします。デフォルトでは色相は180度離れた位置でペアになります。
この設定では、平均すると全体の色味はニュートラルになりますが、実際にはそれぞれのティントが異なる影響を与えます(特に内蔵マスクと組み合わせた場合)。その結果、ハイライトは暖色系、シャドウは寒色系といった、シネマライクな色表現を生み出すことができます。

オンスクリーンのコントロールガイドは、表示を暗くしたり、完全に非表示にすることができます。ガイドを消しても、コントロール自体の機能は変わりません。また、「Peek」ボタンをクリックすれば、カラー補正をかけていない元の映像を一時的に表示して、仕上がりと比較することもできます。
オンスクリーンコントロールに加えて、Cinemage にはインスペクタ内に基本設定と詳細設定(開閉用の三角アイコンの下に表示)も用意されています。
基本インスペクタでは、プリセットの読み込み・保存、ティント効果の強さ(Strength)、2つのティントの影響バランス(Balance)、補正後の映像と元映像のミックス量(Mix)を調整できます。
詳細設定では、スムーズ/シャープ、ブレンドモード、マスキング、輝度やカラーを保持する設定など、より高度なコントロールが可能です。
2つのティントはブレンドモードを使って映像に適用されます。ブレンドモードとは、映像のRGBとティントのRGBを数式で合成する方法です(詳細は付録を参照)。使用できるブレンドモードは、Photoshop 標準のモードにいくつかの拡張を加えたものです。
また、輝度マスク(明るい部分に片方のティント、暗い部分にもう片方)や、彩度マスク(彩度が高い部分と低い部分)を使って、2つのティントを組み合わせることもできます。
2つのティントは基本的に同じ機能を持っていますが、2つの違いがあります。
1つ目は、Tint 1(T1)はローカルコントラストを下げてスムーズにする用途に使え、Tint 2(T2)はローカルコントラストを上げてシャープにする用途に使える点です。
2つ目は、Tint 2 は Tint 1 の後に適用されるという点です。実際の運用では、ハイライトをシャープにし、シャドウを柔らかくする効果が得られることが多くなります。