Wild Construct 1.03 Update

 

Wild Construct Entropy 1.03アップデート

After Effects向けのパーティクル/VFXツール Wild Construct Entropy がバージョン1.03にアップデートされました。

Entropyは、モーションデザインやVFX制作に向けたパーティクルツールで、パーティクルの発生位置や動き、外観を設定し、時間の経過に合わせてシミュレーションできます。

パーティクルはポイントだけでなく、シェイプ、煙、トレイルなどとして表現でき、シミュレーションとレンダリングの両方をGPUで処理。リアルタイムプレビューにも対応しているため、動いている状態を確認しながらエフェクトを調整できます。

今回のEntropy 1.03では、特にForce Mappingの表現力が強化されたほか、OBJエミッターのマテリアル表現やレンダリング処理も改善されています。

なお、Entropy 1.03は既存のEntropyオーナー向けに無償で提供されています。


Force Mappingの制御機能を強化

今回のアップデートで注目したいのが、Force Mappingの機能強化です。

Force Mappingは、グラフやAfter Effectsのレイヤーのアルファ情報を使って、パーティクルを保持・解放する位置やタイミングをコントロールできる機能です。公式ドキュメントでも、マップの情報に応じてパーティクルをリリースし、サイズや不透明度などを連動させられることが確認できます。Wild Construct

1.03では、パーティクルの解放に合わせたSizeとOpacityのIn/Outを個別に設定できるようになりました。

さらに、

  • Fade Out Time
  • Emit After Release

も追加されています。

Fade Out Timeでは、解放されたパーティクルがすぐに消えるのではなく、画面外へ流れていく時間を設定できます。

また、Emit After Releaseを利用すると、親システムのパーティクルが消えていく場所に、子システムのパーティクルを発生させることができます。

これにより、単純にパーティクルが消えていく表現だけでなく、形状が崩れながら別のパーティクルへ置き換わるようなトランジションやディゾルブ表現を作りやすくなります。


OBJエミッターのマテリアル表現を強化

Entropy 1.03では、OBJエミッターのマテリアル表現も強化されています。

OBJをエミッターとして使用する際に、

  • Transmission
  • IOR
  • Dispersion
  • Absorption

といったパラメーターを利用できるようになりました。

これにより、メタルやガラスのような質感を持つOBJエミッターを使った表現にも対応します。

特にガラス系の設定では、オブジェクトの背後にあるパーティクルが屈折して見える表現にも対応。エミッターごとに独自のEnvironment Mapを設定できるため、エミッター本体とパーティクルを組み合わせた立体的なルックを作成できます。

EntropyではOBJファイルをメッシュエミッターとして利用でき、3Dモデルの表面からパーティクルを発生させるワークフローが用意されています。Wild Construct


Highlight Compressionでハイライトを滑らかに

レンダリング面では、Highlight Compressionが追加されました。

Renderエフェクトでこの機能を使用すると、非常に明るいハイライトが単純にクリップされるのではなく、滑らかにロールオフするように処理できます。

パーティクルや3Dジオメトリを使った表現では、明るい部分の階調が急激に変化すると、ハイライトが硬く見える場合があります。

Highlight Compressionによって、明るい部分の見え方をコントロールしやすくなっています。


アニメーションレンダリングを高速化

アニメーションレンダリングの処理も改善されています。

これまで長いアニメーションコンポジションでは、タイムライン上でフレームが進むにつれてレンダリングが遅くなるケースがありました。

1.03ではこの問題が改善され、長尺のアニメーションコンポジションでもフレームごとの処理による速度低下を抑制しています。

パーティクルアニメーションを使ったモーショングラフィックスやVFXでは、最終的なアニメーションレンダリングが重要になるため、実制作でメリットのあるアップデートと言えるでしょう。


Entropy ComposerとNavigatorが多言語に対応

Entropyの制作環境であるEntropy ComposerとNavigatorもアップデートされています。

今回、以下の言語と右から左へ記述するテキスト方向に対応しました。

  • トルコ語
  • アラビア語
  • ヘブライ語

日本語ユーザーに直接関係する変更ではありませんが、グローバルな制作環境でEntropyを利用する場合には、多言語UIへの対応が進んだアップデートとなっています。


WindowsでのProResムービースプライトなど、各種問題を修正

このほかにも、多数の不具合が修正されています。

特にWindows環境では、ProResムービースプライトに関する問題が修正されています。

EntropyはWindowsとmacOSの両方で利用できるため、今回の修正によってWindows環境での制作ワークフローも改善されています。


After EffectsでパーティクルVFXを作りたいユーザーに

Entropyは、After Effects上でパーティクルを使ったモーショングラフィックスやVFXを制作したいユーザーに向けたツールです。

パーティクルの発生位置を決めるEmitterには、Point、Line、Cylinder、Sphere、Box、Mesh、Light、Text、Formula、Mask、Layerなどのソースが用意されています。Wild Construct

また、パーティクル自体もSprite、Geometry、Volume、Tracerなどのタイプから選択できます。Wild Construct

そのため、単純な粒子エフェクトだけでなく、

  • ロゴや文字が粒子へ変化する表現
  • 3Dオブジェクトが崩れていく表現
  • パーティクルによる煙やボリューム表現
  • トレイルを使った動きのあるグラフィック
  • OBJモデルから粒子が飛び出す演出
  • Force Mappingを利用したディゾルブ
  • モーショングラフィックスのトランジション

など、さまざまな用途に活用できます。

特に今回の1.03ではForce Mappingが強化されたことで、「形状をパーティクルに変換する」だけでなく、どの部分から、どのように崩れ、何へ変化するのかを細かく設計するワークフローがより扱いやすくなっています。

 

項目 内容
Force Mapping Size/OpacityのIn・Out制御を強化
Fade Out Time 解放後のパーティクルの消え方を調整
Emit After Release パーティクル解放後に子システムを発生
OBJエミッター Transmission、IOR、Dispersion、Absorptionに対応
Environment Map OBJエミッター独自の環境マップに対応
Highlight Compression 明るいハイライトを滑らかにロールオフ
アニメーションレンダリング 長いコンポジションでの処理速度を改善
Composer/Navigator トルコ語、アラビア語、ヘブライ語に対応
不具合修正 WindowsのProResムービースプライトなどを修正

 

対応環境

Entropy 1.03は以下の環境に対応しています。

対応OS

  • macOS(Apple Silicon)
  • Windows

対応After Effects

  • After Effects 2025以降

ライセンス

  • 永続ライセンス
  • 2年間のアップデートを含む
  • 1つのフローティングキーで最大2台のマシンをアクティベート可能

今回の1.03アップデートは、Entropyユーザーに無償で提供されます。


まとめ

Wild Construct Entropy 1.03では、Force Mappingを中心にパーティクルのリリースやサイズ、Opacityをより細かくコントロールできるようになりました。

さらに、OBJエミッターのマテリアル表現、Highlight Compression、アニメーションレンダリングなども強化されています。

After Effectsでパーティクルを使ったモーショングラフィックスやVFXを制作しているユーザーにとって、表現の自由度と制作時の使いやすさを高めるアップデートとなっています。

EntropyはGPUによるシミュレーションとレンダリング、リアルタイムプレビューに対応しており、After Effectsの制作環境でパーティクル表現を構築できます。Wild Construct

Wild Construct Entropy 1.03は既存ユーザーなら無償で利用できるため、アップデート対象となるユーザーは新しいForce MappingやOBJエミッターの機能をぜひチェックしてみてください。

 

Entropy Tutorial: Dissolve Text into Leaves with Force Mapping

 

 

Wild Construct Entropy

Wild Construct Entropyは、After Effects用の最新のパーティクルインストゥルメントです。思い通りに操作、修正、繰り返し、そして自在にコントロールできるモーションを実現するために開発されました。

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